事件もの
拙著『アフター・ザ・レッド 連合赤軍 兵士たちの40年』(角川書店)が、「本の雑誌」2014年6月号の“特集=事件ノンフィクションはすごい”の中で、とりあげてもらっています。仲野徹氏との名刺ジャンケンのように本を紹介しあう対談の場に、書評家の東えりかさんが「連赤本マニア?」だそうで、数ある中から、坂口弘氏の『あさま山荘1972』(彩流社)と、もう一冊ということで、自宅の本棚から持ってこられたとか。2年前の本をこういう機会に紹介してもらえるのは、うれしい。
とりあげられている中に、DVDを借りて『凶悪』(白石和彌・監督)という映画を見たばかりということもあって、そのもとになっている新潮45編集部編の本のことも短くだが触れてあり、読みたくなった。
別頁の小野一光氏の「事件ライター 一発逆転の“特技」”というコラムも面白い。『家族喰い 尼崎連続変死事件の真相』(太田出版)のスクープは、スナック通いから生まれたというハナシだが、語り口がうまい。『誘蛾灯 鳥取連続不審死事件』(講談社)の青木理氏もそうだけど、最近の事件ものを書くライターでヒットしているひとは、陰気な事件なのに、コミカルなシーンを組み込むことで映画を見るような印象をもらすのだ。
- 作者: 朝山実
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/02/14
- メディア: 単行本
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