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わにわに

朝山実が、読んだ本のことなど

町内会ノイローゼ 「町内対抗ムカデ競争」に出る人がいないと、誰が困るのか?

『“町内会”は義務ですか? コミュニティーと自由の実践』紙屋高雪著、小学館新書から、 選挙の投票率が半分に満たないどころか、有権者の三分の一あたりの低調時代に「町内会(自治会)」は、重荷ではないでしょうか。 本書は、なり手のない団地の自治会長を、…

『失職女子。』という本から、命のロープについて考えてみました。

生活保護を受給するには、まず「住所」が必要。でも、いま住んでいるアパートから退去を求められています。どうしたらいいでしょう? というように困惑しているひとが読むとすごい力になるのが、大和彩著『失職女子。 私がリストラされてから、生活保護を受…

あの「恐怖のミイラ」の主人公は、じつは、なにも考えてない刑事たちだった?!

「恐怖のミイラ」を警官隊が包囲する一場面です。 観ていて、素朴な疑問を抱きました。 半世紀ぶりに見直すと、ここまで追い詰めながら、なぜか取り逃がしてしまう。もっともらしく登場する「辣腕刑事」たちが、失策、失態を重ねる。唖然の展開のドラマです…

じつは、若者たちで「新しい村」をつくろうというノンフィクション。

『0円で空き家をもらって東京脱出!』つるけんたろう著、朝日新聞出版 東京郊外の安アパート暮らし。30歳の漫画家さんが「ゼロ」にひかれ、広島県の尾道に移住した体験を綴ったルポ漫画です。 近ごろ問題化している「空き家」の増殖をとらえたということで…

レトロ感にハマる、「恐怖のミイラ」のつづく。

今年のマイベスト・サスペンスになりそうなのが、『後妻業』黒川博行著(文藝春秋)。関西弁の笑いとともに、じわじわっと怖さがまします。 「ごさいぎょう」と読む。作者の造語なのでしょうが、妻に先立たれた資産家の家に入り込み、遺産を騙し取る話。警察が…

割引クーポンをだす妖怪ヒーローと、トイレに行けなかった「恐怖のミイラ」のこと

水木しげるが、鬼太郎をはじめとする妖怪漫画を描きはじめたころからすると、ずいぶん世の中も変わったものだと思ったのは、宮川さとしの『東京百鬼夜行①』(新潮社)を読んでのこと。 シリアスタッチの『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(新…

泥田坊とトーセンボー

こうの史代さんが4コマ漫画を描かれている『あのとき、この本』(平凡社)で、『メキメキえんぴつ』(大海赫=作・絵、ブッキング)という本が紹介されていて、表紙の絵と、紹介者の石川浩司さんの文章とで、読まずにいられなくなりました。 71人のひとが、それ…

2376分の1 ノリさんを探せ 横浜ベイスターズの最終戦、ただし二軍。

きのうは横浜ベイスターズのファームの最終戦(対ロッテ)を観に遠出しました。 京急線の「追浜」(金沢八景のもうひとつ先の駅で、おっぱま、と読む)から徒歩で15分くらいの球場に着いて、びっくり。以前、平塚の球場にいったときを上回る、スタンドには立ち見…

横浜ベイスターズの二軍の試合を見続けているひとのブログが面白い。

中村ノリ選手の去就が気になります。 そんなのにノリのこと好きだったっけ? と不思議がられたりしますが、たしかに、にわかです。 中畑監督の逆鱗にふれ、春に二軍に落とされて以来、今年は一軍出場のないまま、二軍のホームでの試合に4番スタメンで起用され…

アリは、「死」をどのように捉えているかのかというハナシなど、

アリは死んだ仲間を運びだすそうだ。エッサホッサ。観察していると、遺体を墓地みたいなところに積み上げるのだとか。 彼らの「死んだ」かどうかの識別は、におい。まだピンピンしている働きアリに、そのにおいを塗りつけてみると、エッサホッサ、みんなで暴…

火の鳥でなく、日の鳥。

こうの史代さんの『日の鳥』(日本文芸社)が、いい。陸地に乗り上げたままの大型漁船を映像などで見ることに慣れてきたころに、繊細なスケッチ絵を目にすると、またちがった気持ちのざわつきが生じるものだ。それも物忘れの代表選手のようにいわれるニワト…

「人間ピラミッド」て、よさこいソーラン、それとも岸和田ダンジリみたいなものというか、

人間ピラミッド、て、わかります? 人がどんどん積み上がって、山になる。三角の。馬の上に馬が。 客観的に見ると、何だろう。宇宙人からしたら、 「この星の人間はよくわからない」。そう言われそうな。 11段の記録に挑戦して骨折した生徒が四人も出たとい…

脱走するのも、とどまるのも

池辺葵の『かごめかごめ』(秋田書店)は、修道女のシスターたちのお話。B6版のコミックにしては、1200円は高いなぁと思ったら、オールカラーだった。 読みはじめると、価格を上げてもカラーにしたことに納得。ぜんたいにくすみがかった淡い色で、ポイントで…

ペットボトルの数が多すぎると思ったけど、

きのう、テレビ東京のヒット企画、路線バスの旅をやっていた。蛭子能収さんと太川陽介さん、それに今回はゲストに野村真実さんを加えて三人で、路線バスを乗り継いで、静岡県の御殿場から新潟県の直江津を目指すというもの。 順調に見えて、どんなアクシデン…

死刑囚となった小林さんは、その後何を考えて10年を生きたのか…

デング熱が話題になっていますが、タイの友人からのメールで、むこうでは風邪みたいにかかる病気で、「死なないの?」と訊くと、「死んだりしませんよ」て。 どうも、しばらく寝ていればすむそうで、いわく「そんなに危険なものならば、日本政府は渡航制限を…

「お葬式」をもっと安くならんかと賢く値切るということについて、

これは知り合いの葬儀屋さんから聞いた話。どっと疲れた。 シマさんは、30万円以下の家族葬を中心にしている小さな会社に勤めている。どんどん価格を下げるように喪主さんに言われ、「もう町の葬儀屋さんはなくなっていきますよ」と暗い声をだしていた。駅前…

はにほさん、て誰よ?

じつはペンギン好きです、ワタシ。 それもシャキッとしているのよりも、へたれなのが。 ペンギンは習性として群れをなして生きている動物たちで、とはいえ集団生活をとりながらもつがいが基本で、子供にしても自分んちの子だけ大事にして、よその子が間違っ…

空気について。もしくは、蝉スナックとかさ…

きょう発売の「週刊現代」の書評頁「人生最高の10冊」で、山崎ナオコーラさんの記事を担当しました。 タイトルが仰々しくて、取材のお願いをするときに、いつもためらいます。そんなたいそうなものは、と断られたりもしましたし。 「作家になってからの友…

変わり者のようで、すんごく基本に忠実にやってきたひとのハナシ。

きょう発売の「週刊朝日」の「週刊図書館・書いたひと」で、夏葉社の島田潤一郎さんのインタビュー記事が載りました。『あしたから出版社』(晶文社)のひとです。 「就職しないで生きるには」シリーズの1冊で、そうそう、ずっと昔、早川義夫さんが『ぼくは本…

ファミチキのうらみ、デリこぶたのよろこび

「いらっしゃいまし。」とこんな夫婦が現れたら…… 『コンビニの清水』津村マミ著(小学館ビッグコミックス)から、 コンビニを舞台にしたシリーズものの連作マンガだ。背格好も顔つきもそっくりな老夫婦が切り盛りしている、24時間営業の店というのが設定だ…

鏡とマタンゴ。この恐怖から逃れるにはマタンゴになればいい、とあのときボクは…

『怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄』中島春雄著、(洋泉社新書)から ゴジラの中に入っていた「元祖スーツアクター」中島春雄さんの本を読んでいると、『マタンゴ』のキノコ怪物の役もやっていたという。1963年の東宝映画で、監督は本多猪四郎、特技監…

スーパーのレシートにもらい泣きしてしまいました。

お盆ですね。 『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』宮川さとし(新潮社・バンチコミックス)、から。 長いタイトル。しかも、文字だけ見るとホラーのような気がしなくもない。絵で、つい父や母の葬儀のことを思い出して買ったが、どうやら自伝的…

小松さんのカラゲンキ

AERA 2003年 6/2号 がん克服の講演会で。撮影は郭充さん 笑福亭小松さんについて③ 小松さんの検索をしていると、落語家仲間の桂文福さんのブログを見つけた。小松さんが「笑福亭」を名乗れなくなって以降の付き合いが書かれてある。 安堵した。鶴瓶さん…

小松さんの長電話

あの日の笑福亭小松さん② 取材中、何度も電話をかけてくるひとだった。「どうしておられますか? と思って」 愛嬌のある声だった。なれなれしい口はならない。それなのに、ぐっと身を寄せてくる。 「AERA」の「現代の肖像」の取材は半年くらいときには一年近…

山頭火みたいに生きたかった小松さんのこと…。

あの日の笑福亭小松さん 「調子のいいときは取材だなんだとぎょうさん人が集まってくるけれど、つまづくとあっという間に寄りつかなくなりますわ」 小松さんのぼやきだ。マスコミの一端の仕事をしているとよく耳にすることである。メディアの仕事は「シュン…

これ、少女向けコミックなのに、喪服率が高い。

本日発売の「週刊現代」の書評欄「人生最高の10冊」のインタビューで、藤田宣永さんを取材させてもらっています。 軽井沢のご自宅の書斎におじゃまさせてもらいましたが、書棚で眺望のいいはずのせっかくの窓を壊し地下室のよう。「これが落ち着くんだよ」と…

笑えるブレヒト(『セトウツミ』2) 、そしてオロマップと

【わにわに書庫】 『セトウツミ②』此元和津也(秋田書店)から、 『セトウツミ』の新刊が出ていた。オビに「手塚治虫文化賞読者賞ノミネート」とある。喜ばしい。 瀬戸と内海、詰襟の高校生ふたりが放課後に川べりで、だべっている。時間をつぶしているマンガ…

鴻上さんの一石。なんで、言われたとおりにしか…、

綿花は、ひとによってはこの絵のように見えるらしい。 かわいくもあり、意味深。 きょう発売の「週刊朝日」で、『羊の木』 全5巻(作画いがらしみきお、原作山上たつひこ)講談社イブニングコミック、の書評を書きました。 小説や映画では表現しにくい、犯罪者…

借金を頼むのはツラいが、断わるのも…

むかし代官山に書店を開いた、木戸幹夫さんのこと。 【わにわに書庫】 『別冊本の雑誌⑰本屋の雑誌』(本の雑誌編集部編・本の雑誌社)から、 東横線「代官山」駅すぐの「文鳥堂書店page1」の木戸幹夫さんのお家に一度だけ泊めてもらったことがある。まだ…

「母に欲す」を観て、若くしてといっても50代だけど妻に先立たれた父さんもツラいんだ、とおもう。だもので、後妻探しするんだろうな。

もうやめよかな、と思っていたら、 「いいねえ、ワニワニ」と、電話をいただいた。写真家の鬼海さん。どこで、どうたどり着いたか聞かなかったが、深夜にすごいアクセスが記録されていたのは、そのためらしい。「面白いねえ」といわれたのは初めてで、反応に…

スローなブギに、と、少年ジャンプ と

きょう発売の週刊朝日、「書いたひと」に、 『メタクソ編集王 「少年ジャンプ」と名づけた男』(竹書房)の著者、 角南攻さんのインタビュー記事が掲載されました。 週刊少年ジャンプの創刊に立ち会い、「ヤングジャンプ」編集長を務めた、レジェンド。 メール…

お坊さんから、お言葉ちょうだいしました。

父の戒名をつけてみました 作者: 朝山実 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/12/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る 拙著『父の戒名をつけてみました』(中央公論新社)が電子書籍になりました。 彼岸寺の桂浄薫さんといわれる…

戦地に送る、笑顔

きのう発売の週刊現代、「人生最高の10冊」頁で、ノンフィクション作家の奥野修司さんにインタビューさせてもらったのが掲載されました。 ノンフィクションの作品について、書き手がどういうことを考えながら書くものか。『ねじれた絆』を執筆された頃のこと…

ラジオから中島みゆきの歌が流れ、岩岡ヒサエのこのマンガにあっていた。

【わにわに書庫】 岩岡ヒサエ『孤食ロボット』(集英社)から、 岩岡ヒサエさんは、名前がうちの母親といっしょで、母を思い出し親近感がわく。マンガは『土星マンション』あたりから読み始めたけど、この『孤食ロボット』はとくに、いい。 ちょっと前になるが…

もう始まっている?

40000人のデモ。 抗議の焼身。 気遣いなのか、小さく小さくしか報道しないNHK。 もうあれだね。 ワタシはデモも焼身もしたくないけど、関心がないわけではない。 大竹まことさんを偉いとおもう。信頼がもてる。 ラジオで、関係のないゲストに、こういうきの…

初ゴジラの記憶

きのうの秋田魁新報、高知新聞の書評欄に、 『ゴジラの精神史』小野俊太郎(彩流社)さんの新刊紹介を書いたものが掲載された。 共同通信の配信なので、以降も地方新聞に載るそうです。 ゴジラといえば、キングコングとの二大怪獣ものを父と観に行ったのが、ワ…

山田清機さん、おぼえておこう!

『東京タクシードライバー』山田清機著、(朝日新聞出版)を読んでいる。 AERAの「現代の肖像」でときおり見かけたことのある書き手で、タクシードライバーたちをインタビューしたノンフィクション。 前職をずっと聞いていく。スーツアクター(着ぐるみに入って…

三つの顔のおんなのかなしみ

【わにわに書庫】 近藤ようこ『異神変奏 時をめぐる旅』(メディアファクトリー)から、 なんか手塚治虫の『火の鳥』みたいと思ったものの、あれは時代をいったりきたりして、キャストは「火の鳥」以外総とっかえ、火の鳥を捕まえて不老不死になろうとするがそ…

既視感

問題の重たいほうが知らんふりして幕引き、の構図は、 彼より重責者が真打ちてこと? 真後ろにいて、聞こえなかった、て言うイバッタひといたな。 イジメのドラマそっくりだな。

護送船団、横並び

「早く結婚しろ!」をオンエアして、 「産めないのか?」はカットするTVニュースが多いのは、 何かあるのか… より問題なのはあとの発言だと思うけど、 談合したみたいに軽いほうを選択していた。 笑い声といい、ほんと、イジメと似ている。 近くの議員は「…

「誰が言ったか? オイ、それはキミツだよ!」

セクハラやじ、言ったのも問題だけど、 近くの席で聞いていたのに不問の態度を選んだ議員はさらに問題だと思うなあ。見ざる聞かざる言わざる、てか。 て思っていたら上手がいた。 特定に及び腰のマスコミに、 自党と名指しされるのは不謹慎だと逆に凄みをき…

ウラモトユウコが面白い。

【わにわに書庫】 ウラモトユウコ『椿荘101号室』①②(マッグガーデン)から ウラモトユウコの『椿荘101号室』①②(マッグガーデン)は、人生初のひとり暮らしをはじめる若い女性のハナシ。同棲していた男から「別れてくれ」と土下座をされてやむなく……というのだ…

坂東眞砂子さんや岡圭介さんのこと

タイのチェンマイに住み、手広く仕事をしている奥野安彦さん(元・硬派系カメラマン)のwebで、書評のようなコラムのような、「……という本の話」を連載している。 http://www.norththai.jp/ きのう更新したのが、坂東眞砂子さんの『眠る魚』(集英社)で、坂…

きょう発売の週刊朝日の週刊図書館の「書いたひと」で、『境界の町で』(リトルモア)を書かれた 岡映里さんのインタビュー記事が載りました。 震災後に福島を長期取材した、というより、そこにとけこんだ元週刊誌記者が書いた、私小説とノンフィクションの間…

バラク、バラク、バラク、

集団的自衛権の論議は「安保条約」とセットで考えるべきこと、 という論者に、なるほど、と思う。 アメリカにしてもらうだけでいいのか、日本も同盟国なんだからアメリカが有事の際は貢献しないと、いざという時に守ってもらえないよ、という対等にリスクを…

いましろたかし、と、アレクサンダー・ペイン …… 受け入れるということについて

【わにわに書庫】 『ぼけまん』いましろたかし、から、(KADOKAWA) 『ネブラスカ』(アレクサンダー・ペイン監督)という映画を観た。100万ドルをもらいにコロラドからクルマで遠路を出かけていく老父と息子の話だ。 やめなさい、見え透いた当選詐欺…

すき家の社長さん

仕事で軽井沢に行った。新幹線の駅前に、ブランドショップが軒を連ねるところがあり、時間があったので覗いてみた。ぶらついている観光客の半分くらいが、韓国、中国、台湾あたりから来たひとたち。夕飯に入ったカツ丼の店は、5時過ぎと中途半端な時間とあ…

ファーブルとこうの史代

【わにわに書庫】 観察するひとについて… セミのことを調べようとして、『ファーブル昆虫記③セミの歌のひみつ』(奥本大三郎訳・解説、集英社)を読んでみた。知らないことがいっぱいあった。 セミにもいろんな種類があるのは知っていたけれど、シャーシャーと…

ヘン、でこそ、人。

【わにわに書庫】 『世間のひと』鬼海弘雄著・写真 ちくま文庫 良い映画をたくさん観るのも必要だが、プロとなるには、駄作とされる映画を観なきゃいけない、と言ったのはドナタだったか……。 たまに小説の新人賞の下読みをおおせつかるのだが(仕事の乏しいラ…

事件もの

拙著『アフター・ザ・レッド 連合赤軍 兵士たちの40年』(角川書店)が、「本の雑誌」2014年6月号の“特集=事件ノンフィクションはすごい”の中で、とりあげてもらっています。仲野徹氏との名刺ジャンケンのように本を紹介しあう対談の場に、書評家の東…

インタビューライター・朝山実 近著 『父の戒名をつけてみました』(中央公論新社) 『アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年』(角川書店) 『イッセー尾形の人生コーチング』(日経BP社)etc. 不定期連載 「日刊チェンマイ新聞」"朝山実の、という本の話" http://www.norththai.jp/